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COLUMN

トレセンは年度ごとに見直される|一度落ちても終わりではない仕組み

トレセンに選ばれなかったとき、多くの家庭で同じことが起きます。その結果が、その子のこの先全体の判定のように扱われる。

でも、制度の形を見れば、そうではないことが分かります。この記事では、「年度ごと」という仕組みの意味を整理します。



トレセンは資格試験ではない

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まず、もっとも大事な事実からです。

JFAのトレセンは、年度ごとに選考が行われる制度です。一度選ばれたら終わりでもないし、一度落ちたら終わりでもありません。今年の名簿は、来年の名簿ではありません。

資格試験とは構造が違います。資格は一度取れば残りますが、トレセンは残りません。逆に、一度落ちても次の年にはゼロから選考されます。



上手い子へのご褒美ではない

ここを押さえると、年度ごとの見直しの意味が分かります。

JFAはナショナルトレセンU-14の選考について、「選手の潜在的な力と将来性、個性を重視し、日本代表へつながる選手が対象」と説明しています。数値化された基準は公表されていません。

見ているのは、これからどこまで行くかです。これからの話をしている以上、一年ごとに見直すのは自然なことです。一年で、子どもの状態は大きく変わります。

だから、トレセンは表彰ではなく育成の場です。これを家庭が誤解すると、選ばれなかったことが全人格の否定に見えてしまいます。



「うちのチームは推薦されない」への反論

もっとも多い相談がこれです。「うちのチームは推薦してもらえない。だから最初から土俵に乗れない」。

土俵は、毎年つくり直されます。これが、年度制という仕組みの一番の意味です。

さらにJFAフットボールフューチャープログラム トレセン研修会U-12では、選考の観点を「潜在的な能力、将来性、個性などを重視」としたうえで、「同一チームへの偏りを避ける」と明記しています。強豪チームの主力を上から順に並べる作業ではない、という意思表示です。



枠が狭いのは、見る目の数が有限だから

JFAのトレセン認定基準では、U-12は選手10名に対し指導者1名以上、U-14以上は選手16〜22名に対し1名以上に加えてGKコーチ1名が必須とされています。

ひとりの指導者がきちんと見られる人数には上限がある、という前提で制度が組まれています。ナショナルトレセンU-14(2025年)は年3回、参加はフィールドプレーヤー56名とGK8名。全国から、この人数です。

枠が狭いのは、誰かが意地悪をしているからではありません。あなたの子が呼ばれなかったことは、あなたの子への評価であるとは限りません。



年度制を、家庭でどう使うか

この仕組みを知っていると、子どもへの伝え方が変わります。

「今年はダメだったね」ではなく、「来年はまたゼロから選考される」。これは慈めではなく制度の事実です。子どもは、慈めより事実を信じます。

そのうえで、一つだけ聞いてみてください。「この一年で、何を一つ変える?」。年度制だからこそ、この問いに意味があります。一年後にもう一度チャンスが来ると分かっている子は、その一年を設計できます。



まとめ

トレセンは年度ごとに選考が行われる制度であって、一度落ちたら終わりの資格試験ではありません。土俵は毎年つくり直されます。

見ているのは今の完成度ではなく、これからどこまで行くか。だからこそ、一年ごとに見直す。この事実を家庭で共有し、「この一年で何を一つ変える?」と聞いてみてください。


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