セレクションのゲーム形式で、最初に見られる60秒
セレクションのゲームが始まって最初の1分。ここで何をしているかで、その後の見られ方が変わります。
これは精神論ではなく、時間の問題です。この記事では、なぜ最初の60秒が重いのかを、公式に公表されている試験形式から逆算して説明します。
60〜75分の中に、全員が入っている
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柏レイソルU-15の1次セレクションは、「ゲーム形式(GK含む)」で60〜75分。クラブが公式に出している試験内容です。
その60〜75分の中に、その日集まった選手の全員が入っています。ピッチは一つ、指導者の目も一つ。何十人もが順番に入れ替わりながらプレーします。
私は小6でサンフレッチェ広島ジュニアユースのセレクションを受けました。1次選考に集まったのは約300名です。一人の選手にまっすぐ向けられる視線の量は、保護者が想像しているより、はるかに少ない。
最初の60秒は、比較対象が少ない
ここからは私の解釈です。公表された評価基準はありません。
ゲームが始まった直後は、指導者の側にもまだ情報がありません。誰がうまいのか、誰が走れるのか、何も分かっていない状態です。この時間帯に出したものは、比較対象が少ない分だけ、相対的に強く残ります。
逆に、30分経ってからエンジンをかけても、その頃にはすでに何人かの印象が固まっています。逆転できないとは言いませんが、コストは高い。
最初の60秒に、何を出すのか
「目立つプレーをしろ」という意味ではありません。むしろ逆です。
ドリブルで仕掛けて目立とうとするのは、相手が誰かで結果が変わるギャンブルです。外れたとき、一人で運び続けた選手は「味方が見えていない」に分類されます。目立つなら、外れようのない場所で目立つべきだと思っています。
具体的には4つです。ボールがないときの位置取りと首の動き。最初の球際での一歩目。味方が失ったときの切り替え。そして声。この4つは、相手に依存しません。上手い子が相手だっても、初対面だっても、同じことができます。
さらに言えば、この4つは緊張しても消えません。緊張して消えるのは、余裕があるときにしか出ないプレーのほうです。
「最初の一本を見せれば受かる」は違う
ここははっきり否定しておきます。「うまいプレーを一本見せれば受かる」という考え方は、成立しないと思っています。
その一本を、見られている保証がどこにもないからです。何十人もが入れ替わる60〜75分の中で、指導者がその瞬間を見ている確率は、高くありません。
だから、最初の60秒でやるべきなのは、一発を狙うことではなく、「この子はずっとこういう子だ」と伝わる基調を作ることです。基調は、どの瞬間を切り取られても同じものが見えます。
家庭での準備は、当日ではない
これを当日の朝に伝えても、間に合いません。普段の練習や試合でやっていないことは、本番では出ません。
今週、練習からの帰りに一度だけ聞いてみてください。「ボールを持ってない時間、何を考えてた?」。答えが返ってこないなら、それが今の現在地です。責める必要はありません。今まで誰も聞いてこなかった、というだけのことだからです。
まとめ
セレクションのゲームは60〜75分で、その中に全員が入っています。最初の60秒は比較対象が少ない分、相対的に強く残ります。
そこで出すべきなのは、目立つプレーではなく、相手に依存しない基調です。位置取りと首、球際の一歩目、切り替え、声。この4つなら、今週の練習から仕込めます。
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