試合中つい口を出す親へ|その声かけが子どもの判断力を奪う理由
試合中、サイドラインからつい「右!」「打て!」と声が出てしまう。そんな自分に、あとで少し落ち込む保護者の方は少なくありません。我が子が必死にやっていて、チャンスが見えて、でも届かない。声が出るのは当たり前のことです。
ただ、その上で知っておいてほしいことがあります。良かれと思ったサイドラインからの指示が、子どものいちばん大事な力を奪ってしまうことがある、ということです。ここでは、なぜ指示が良くないのか、そして「言っていい言葉」と「避けたい言葉」の線引きを整理します。
なぜ「指示」が子どもの成長を止めるのか
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試合中、ピッチに立つ子どもの頭の中では、ものすごい速さで処理が走っています。周りを見て、状況を整理して、選択肢を選ぶ。これがサッカーでいちばん難しく、いちばん価値のある作業です。
そこに外から「右!」と飛んでくると、子どもは考えるのをやめます。言われた通りに右を向く。それで上手くいくこともありますが、その子は「自分で見て、自分で決める」という、本番でしか鍛えられない回路を一度スキップしたことになります。これが毎試合続くと、コーチや親が言わないと動けない「指示待ち」の選手になっていきます。
言っていい言葉、避けたい言葉
線引きはシンプルです。避けたいのは「答え」を渡す言葉。「右!」「打て!」「下がれ!」「そこパス!」は、すべて本人が見て決めるべきことを先回りして奪っています。
いい言葉は「気持ち」を支える言葉です。「ナイスチャレンジ!」「切り替えていこう!」「楽しんでこい!」は、プレーの中身には踏み込まず、挑戦と気持ちを後押しするだけ。判断は本人に残ります。迷ったら、その一言は「答え」か「応援」か、と考えてみてください。答えなら飲み込み、応援ならいくらかけても大丈夫です。
いちばん効くのは、試合後の第一声
実は、試合中より大切なのが終わったあとです。つい言ってしまう「なんであそこでパスしなかったの」は、子どもの中にいちばん残ります。そして「次はミスしないように」と、挑戦を避ける子になっていきます。
試合後の第一声は、プレーの評価でなくてかまいません。「今日、楽しかった?」で十分です。結果に関係なく親の態度が変わらないこと。これは長いサッカー人生で、子どもにとって最大の安心材料になります。安心している子ほど、思い切ったプレーに挑戦できます。
まとめ
口を出してしまうのは、愛情の裏返しです。だから、なくす必要はありません。「答え」を「応援」に変えるだけで、お子さんは「自分で考える選手」に近づいていきます。
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